異世界作品には「勇者として選ばれた」「使命がある」といった分かりやすい召喚理由があるキャラが多いですよね。
でも中には、「正直、なんでこの人呼ばれたの?」と思ってしまうキャラもいます。
今回は、なぜ召喚されたのかよく分からないキャラたちに注目して、ゆるっと紹介していきます。
巻き込まれ型や、ついでに呼ばれた疑惑のあるキャラたちを一緒に見ていきましょう。ここからは、実際に「え、なんでこの人が?」と言いたくなるキャラたちを見ていきます。
共通しているのは、勇者や救世主として明確に選ばれたわけではなく、どこか“巻き込まれ感”が強いという点。
なぜ召喚されたのか分からないキャラたち
ここからは、実際に「え、なんでこの人が?」と言いたくなるキャラたちを見ていきます。
共通しているのは、勇者や救世主として明確に選ばれたわけではなく、どこか“巻き込まれ感”が強いという点。
訳のわからないままに重要な役割を担わされていたり、自由奔放だったり、悲惨な目に遭ったりしていますよね。
それぞれどんな立場で異世界に来て、どんな運命をたどっているのか、順番に見ていきましょう。
ウサト(間違った回復魔法の使い方)
まず一人目は、『間違った治癒魔法の使い方』の主人公、兎里 健(ウサト)です。
ウサトは、どこにでもいそうな普通の高校生。
ある日、学校の人気者クラスメイト・龍泉一樹(カズキ)と、学校のマドンナ的存在の先輩・犬上鈴音(スズネ)と、雨の日の帰り道にたまたま一緒になります。
すると突然、鐘が鳴り響いて、そのまま三人まとめて異世界召喚。
が、実は勇者として呼ばれたのはスズネとカズキだけ。
ウサトは完全に「巻き込まれただけ」のポジション。
それなのに、なぜかウサトには回復魔法の素質があることが判明。
これが運の尽きで(?)、最強の救護団を率いるローズに目をつけられて、地獄のような特訓生活が始まります。
巻き込まれ事故で異世界に来ただけなのに、気づけば毎日修行漬けです。
とはいえ、ウサトは持ち前の根性でその特訓を乗り越え、いつの間にか最強クラスの治癒師に成長。
本来はサポート役のはずの回復魔法使いなのに、自分に回復をかけながら前線を駆け抜けるので、戦闘力も勇者顔負け。
その辺の敵ならあっさりワンパン、正直「もう勇者いらないのでは?」とツッコミたくなります。
ただ巻き込まれただけなのに、なぜか誰よりもハードな人生を歩むウサト。
それでも前向きで優しいところが、この作品のいちばんの魅力かもしれません。
アニメ第2期の制作も決まっていて、今後の活躍もますます楽しみです。
ムコーダ(とんでもスキルで異世界放浪飯)
二人目は、『とんでもスキルで異世界放浪メシ』の主人公、向田剛志(ムコーダ)です。
ムコーダもある日、突然勇者召喚に巻き込まれて異世界へ。彼と一緒に召喚されたのは、高校生の三人組でした。
この三人の固有スキルは、光魔法や剣スキルなど、いかにも「勇者向き」なものばかり。
一方、27歳の平凡なサラリーマンであるムコーダの固有スキルは、まさかのネットスーパー。
本人も「なんだよそれ……」とツッコミを入れていましたが、正直、見ているこちらも同じ気持ちになります。
しかも社会人経験のあるムコーダは、召喚した国の国王がどうにも胡散臭いことをすぐに見抜きます。
そこで無理に勇者をやることはせず、手切れ金をもらって、さっさと自由な異世界旅に出発。
ここまでの判断が早いのも、さすが大人の主人公です。
そして、いざ使ってみるとこの「ネットスーパー」が意外どころか、かなり優秀。
現地のお金で現実世界の商品を通販感覚で買えるので、食生活はほぼ日本と変わりません。
美味しいご飯を食べながら異世界を旅できるという、かなり羨ましい状況になります。
さらに、ムコーダの料理に惹かれて、伝説の魔獣フェンリルのフェル、スライムの特殊個体スイ、ピクシードラゴンのドラちゃんといった、最強クラスの獣魔たちが次々と仲間に。
おかげで道中の安全はほぼ完璧です。
ムコーダ本人は、特に使命があるわけでもなく、気楽に旅がしたいだけ。
強くなるつもりもないのですが、ネットスーパーのお酒や甘い物に釣られた神様たちが次々と加護を与えてしまい、気づけばパーティ全体がどんどんチート化していきます。
それでもムコーダは、できるだけ戦闘は避けたいタイプ。
でもフェルたち三匹はそれを許してくれず、ダンジョン攻略に巻き込まれていく展開も、この作品の面白いところです。
それにしても、ネットスーパー、本当に便利すぎますよね。
ほのぼのと異世界を満喫しているムコーダですが、このまま気楽な旅が続くのか、それとも実はもっと大きな使命を背負うことになるのか……。
アニメの続編も含めて、今後の展開が楽しみなキャラクターです。
アイラ(聖女の力は万能です。)
ここからは主人公ではなく、「巻き込まれた脇役枠」のキャラです。
三人目は、『聖女の力は万能です。』に登場する結城アイラです。
アイラは、主人公の小鳥遊 聖(セイ)と一緒に、いわゆる「聖女召喚」で異世界に呼ばれてしまった女子高生です。
ところが、二人同時に召喚されたにもかかわらず、カイル王子はセイにはほとんど目もくれず、最初からアイラを「聖女」として扱ってしまいます。
これによって、アイラはかなり微妙で気まずい立場に置かれることになります。
そもそも聖女召喚といっても、アイラ本人からすればほぼ拉致同然。
戸惑うのも無理はありません。
そのため序盤は、常にカイル王子の庇護下で過ごすことになります。
ただ、カイル王子には婚約者のリズがいるので、男子からは守られるけれど、女子からは反感を買いかねない、なかなか気まずいポジション。
しかも作中でも語られている通り、アイラのいた現実世界とこの異世界では価値観がかなり違うので、そのギャップに苦しむ場面も多いんですよね。
やがてセイが正式に聖女と認められ、カイル王子のもとを離れた後、アイラは魔法省の職員として働くようになり、セイやリズとも少しずつ友情を育んでいきます。
とはいえ、セイが聖女として大活躍し、氷の騎士アルとの恋も順調に進んでいく一方で、アイラの扱いはどうしても地味。
元の世界にも帰れず、正直かなり不憫な立ち位置です。
アニメでも、目立った活躍はあまりありませんでしたし、「かわいそう……」と思った人も多いはず。
それでも、周囲の人たちがアイラに比較的優しいのが、せめてもの救いでしょう。
そしてもう一つの救いが、『聖女の力は万能です。』のスピンオフ。
そこではアイラが主役として描かれ、成長した彼女とカイル王子の関係もきちんと描写されています。
正直、最初は「カイル王子、ちょっと嫌なやつでは?」と思っていましたが、振り返ってみると、最初から最後までアイラの味方だったんですよね。
最終的に二人が結ばれる展開には、「本当に良かった……」と素直に思わされました。
転スラの召喚者たち(ヒナタ・坂口/勇者マサユキ)
「転生したらスライムだった件」、作中には勝手な事情や都合で召喚された召喚者、所謂、召喚者達が登場します。
ここではその中の登場人物ヒナタ・坂口と勇者マサユキについてご紹介します。
ヒナタ・坂口
4人目は、『転生したらスライムだった件』の登場人物、ヒナタ・坂口です。
彼女はもともと日本の高校生で、複雑な家庭環境の中で「強くなりたい」と願い続けていました。
その結果なのか、気づけば異世界に来ていた……という、かなり特殊なパターンの人物です。
これはもう、召喚されたというより「迷い込んだら異世界だった」という感じに近いかもしれませんね。
ヒナタの固有スキルは、「簒奪者(ユーサーパー/Usurper)」。
相手の能力やスキルを奪い取る(コピー・強奪する)系の能力で、これがとにかく強力。
その戦闘力は人類最強クラスと言ってもいいレベルで、最終的には「聖騎士団長」という地位にまで上り詰めます。
実際、あのリムルでさえ、物語序盤ではヒナタにかなり押されていましたよね。
勇者マサユキ
5人目は、同じく『転生したらスライムだった件』の登場人物、勇者マサユキ(本城 正幸/ほんじょう まさゆき)です。
「勇者」と呼ばれていますが、実は彼は勇者召喚されたわけではありません。
人助けをした結果、なぜか異世界に来てしまった、というかなり謎な経緯の持ち主です。
ヒナタと同じく、「うっかり迷い込んだら異世界だった」タイプと言えるかもしれません。
マサユキの固有スキルは、「選ばれし者(チョーズン・ワン)」。
このスキルの効果は、ざっくり言うと「なぜか都合よく物事が進む」というもの。
本人は特に何もしていないのに、周囲が勝手に「すごい人だ!」と勘違いして持ち上げてくれて、結果的に話がいい方向に転がっていきます。
運と勘違いと空気で成り立っている、ある意味チートすぎる能力ですね。
ただ、マサユキ本人はかなり穏やかで気弱な性格なので、この状況に戸惑いっぱなし。
本人の気持ちと、周囲の評価のズレが、このキャラの面白さでもあります。
作中では、転スラの「召喚者の子ども」は早死にしてしまう運命がある一方で、ある程度成長した人物が召喚されたり、異世界に迷い込んだ場合は固有スキルを与えられる、という設定があります。
ヒナタとマサユキも、それぞれ違った形でその固有スキルを得て、まったく別の方向から物語に大きな影響を与えていく存在です。
二人の立ち位置の違いを見比べるのも、『転スラ』の面白さの一つですね。
十二国記の二人(杉本優香/浅野郁哉)
ある意味、「一番ハードモードな異世界」と言ってもいいのが『十二国記』です。
十二国記の世界には「蝕(しょく)」という現象があって、これによって日本と十二国の世界が行き来します。
この蝕によって日本から十二国に来てしまった人は海客(かいきゃく)、逆に十二国側から日本に流れ着いた人は胎果(たいか)と呼ばれます。
ただ、この世界、他の異世界ものと違って本当に容赦がありません。
チート能力もなければ、翻訳機能もなし。
完全に「素のまま放り込まれる」タイプの異世界なんです。
そりゃハードですよね……。
杉本優香
杉本優香は、日本の高校に通う、いじめられっ子。
そのため、友人はおらず、読書が好きで、想像力が豊かなタイプ。
そんな彼女は、麒麟の慶麒が陽子を迎えに来たとき、「もしかして自分が選ばれたのでは?」と勘違いして、一緒に行くことを強く望みます。
ただ、実際に行ってみた異世界は、想像していたキラキラした世界とはまるで別物。
言葉も通じないし、陽子のように特別扱いされるわけでもなく、ただの「よそ者」です。
そのギャップと、陽子へのモヤモヤした気持ちもあって、杉本はだんだん空回りしてしまいます。
読んでいて「分からなくもないけど、しんどいな……」と思ってしまうポジションですね。
最終的に杉本は日本に戻ることができ、かなり苦い経験にはなりますが、きっと彼女の考え方は大きく変わったんじゃないかな、と思わされます。
浅野郁哉(あさの いくや)
浅野郁哉は、杉本とは違って完全に巻き込まれただけの同級生。
「行きたい」と思ったわけでもないのに、気づいたら異世界に来ていた、というかなり理不尽な立場です。
しかも、陽子たちと別れたあとは、知り合いもいない、言葉も通じない、頼れる人もいないという、なかなかハードな状況に放り込まれます。
そりゃ病んでしまいますよ……。
その結果、浅野は少しずつ追い詰められていき、どんどん空回りしてしまいます。
最終的には取り返しのつかないところまで行ってしまうのですが、正直「環境が過酷すぎるよ……」と思ってしまうキャラでもあります。
十二国記は、そもそも「異世界で楽しく無双する」タイプの作品ではなく、人間が極限状況でどう変わっていくかを描く物語です。
だからこそ重く、そして考えさせられるのですが……正直、「これは絶対に巻き込まれたくない異世界だな」と思わずにはいられません。
まとめ
今回紹介したキャラクターたちは、どれも「なぜ自分が異世界に呼ばれたのか分からないまま放り込まれた人たち」でした。
勇者でもなく、特別な使命を与えられたわけでもないのに、気づけば異世界スタート、というなかなか理不尽な立場ばかりです。
それでも、ウサトのように努力で道を切り開く人もいれば、ムコーダのようにマイペースに生きる人もいますし、アイラや転スラ組、十二国記のキャラたちのように、それぞれ違った形でこの状況と向き合っています。
異世界もの=楽勝スタート、というイメージもありますが、見方を変えると「どう生きるかは人それぞれ」なのが面白いところ。
もし自分だったらどうするかな?なんて想像しながら、次の異世界作品を楽しんでみるのもアリかもしれませんね。
今回ご紹介した作品はAmazonプライム・ビデオで配信されています。
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